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2014年9月26日金曜日

尿量減少時の対応

☆尿量減少時の対応
・溢水であればラシックス投与、脱水であれば点滴だが、判断しかねる場合も多い。脱水の方がより怖い(脱水⇒臓器還流低下⇒多臓器不全)。迷ったら、まずは点滴をしてみる。
・溢水か脱水かの判断材料は、
 ①in/outバランスを見る。食事量が減っていないか、点滴量が過剰でないか。
 ②浮腫があるのか、turgorの低下があるのかを見る。
 ③溢水であれば血圧上昇、脱水であれば血圧低下であることが多い。
 ④溢水であれば希釈尿、脱水であれば濃尿であることが多い。
一番正確なのは腹部エコーでIVCを見ること。心臓から2cmのところで測定し、プローブを縦にして吸気時/呼気時ともに1桁mmなら脱水、ともに2桁なら多め、20mm超えてれば溢水。
感染、術後、重症膵炎などでで炎症反応(SIRS)により血管内皮が障害され、サードスペースに浸出し血管内脱水が生じ尿量減少と浮腫や胸水が生じる。血管内脱水で血圧低下となる場合も、血管攣縮やRAA系亢進で血圧上昇となる場合がある。この場合は利尿剤の投与は禁忌に近い。むしろ点滴を増量し腎血流を保たなければならない(胸水貯留に対し胸腔ドレーンを入れてでも)。
・浮腫があるのに濃尿である場合、終末期や肝硬変など低Albでの漏出性の血管内脱水である。酸素化が不良であれば胸水貯留があるので、血管内脱水でもラシックス投与が必要になってくる。要するに、同じ血管内脱水でも回復可能な一時的なものなのか、終末期で回復不可能なのかによって対応が変わってくる(前者なら胸水貯留による酸素化不良があれば胸腔ドレーンを入れてでも点滴を増量する、後者なら酸素化不良あれば利尿剤で水を引く)。

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